皆さん。ひげ博士じゃ。今日は放射線障害と自然免疫との関係についてお話ししよう。この度の原発事故で拡散した放射性物質が最も問題なのは、体に取り込んでしまうことじゃ。いつも防護服を着ている生活する訳にいかんからのう。
放射性物質を体に取り込んでしまうと、体内からが排除されるまで、出続ける放射線がDNAや細胞を破壊していく。そうじゃから、修復機能を高めることで放射線の障害に対して体を守らなくてはならん。それは、変性したタンパク質を除いたり、傷ついたDNAを修復したり、骨髄の細胞を増やしたりすることじゃ。じつは、このような機能は自然免疫の活性化で増強できるので、これをうまく使えば、放射線障害から身を守ることができる。実際、結核菌の糖脂質が主成分で自然免疫を活性化する丸山ワクチンは、放射線療法の副作用(白血球減少症)の治療薬になっておる。もちろん、自然免疫を制御するLPS(糖脂質)は放射線の障害を保護するが、なんと1950年代から知られておるぞ。自然免疫による細胞の防護服ということじゃな。
出典:特定非営利活動法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク発行ニュースレター